弁護士通さないで慰謝料を請求することができるのか

2018-06-27

交通事故や不倫による離婚、誹謗中傷など様々なトラブルで、加害者に対して被害者は慰謝料を請求することになります。そのような場合は基本的に弁護士を通して請求をしたり、弁護士同士での話し合いによってやり取りが行われることが一般的です。

ただ中には弁護士を通さずに慰謝料を請求したいと考えている人もいるのですが、実際にそれが可能なのかどうか、方法について解説します。

交通事故時の慰謝料相談がしやすい弁護士

慰謝料は弁護士を通さずに請求できるのか

慰謝料を請求する案件には色々な種類がありますが、基本的には請求するだけであれば弁護士を通さなくても問題はないとされています。そもそも慰謝料を請求するやり取りは加害者と被害者の間で行われるものであり、当事者同士での話し合いが基本です。

弁護士はあくまでどちらかの代理人として利用されている存在だとされています。そのため基本としては被害者が直接加害者に対して慰謝料を請求することは違法ではないと考えられていますし、離婚問題による慰謝料の話し合いであれば当事者同士の話し合いで解決することも少なくありません。

ただ案件によっては違法ではないものの弁護士を通さないことによってトラブルに発展したり、被害者側が不利になってしまうという可能性もあります。このため請求することはできても被害者が直接請求しない方がいいというケースもありますし、場合によっては恐喝罪などの犯罪行為に該当してしまう可能性も指摘されているのです。

このようなケースを除けば弁護士を通さなくても慰謝料を請求すること自体は問題はないので、案件によって弁護士を通すかどうか検討することが大切だと言われています。

弁護士通さずに慰謝料を請求するメリット

弁護士を通さずに慰謝料を請求するメリットは、弁護士費用が掛からないという点が大きいです。弁護士に依頼した場合には慰謝料請求にかかった費用だけではなく、受け取った慰謝料の何割かを成功報酬として支払う必要があります。

そのため請求した慰謝料をそのまま受け取ることができないのはもちろん、金額によっては慰謝料を弁護士費用に充てなければ足りないという場合もあるのです。

このようなケースの場合は無理に弁護士を通さず、当事者同士での話し合いなどで解決した方がいいという意見も見受けられます。また弁護士によっては慰謝料請求に対する考え方がマッチしない場合もあり、案件の内容にも得手不得手があります。

そのような点を考慮して弁護士を探していると時間や手間がかかってしまうので、慰謝料請求するのに時間がかかってしまうというデメリットが考えられます。自分で請求するのであれば得手不得手は関係ありませんし、自分の意思で行うので弁護士を探す手間や時間を請求に関する作業に充てることができるのです。

弁護士通さずに慰謝料を請求するデメリット

弁護士を通さずに慰謝料を請求するやり方にはメリットだけではなく、デメリットもあるという点を理解しておく必要があります。例えば加害者側も弁護士を立てた場合には加害者に直接請求することはできなくなるため、法律の専門家と直接やり取りをしなければいけません。

そうなってくると知識が乏しい素人では思ったように慰謝料を請求できなくなってしまいますし、場合によってはうまく相手側の弁護士に丸め込まれてしまうリスクが考えられます。そのため相手が弁護士を立てた場合はこちらも弁護士を立てる必要が出てくるので、無理に自分たちで慰謝料を請求しない方がいいとされています。

ほかにも当事者同士の話し合いでは慰謝料を請求したとしてもその通りにもらえるわけではなく、話し合いや示談が決裂してしまった場合は決着がつくまでに時間がかかってしまう点もデメリットの一つです。また慰謝料の相場なども素人ではなかなか判断できませんし、案件によっては弁護士ではなく保険会社などの第三者が加入してくることも多いため自分の請求が通らない可能性も出てきます。

弁護士を通さずに慰謝料を請求できる案件1:離婚問題

離婚問題による慰謝料請求は、配偶者に何らかの問題があった場合に行われることが多いです。代表的なものは不倫や浮気などの不貞行為ですが、それ以外にもハラスメント問題やギャンブルなどの借金問題があり、これらの問題による慰謝料請求は必ずしも弁護士を通さなければいけないというわけではありません。

特に協議離婚の場合は弁護士を挟まずに当事者同士での話し合いが行われることが多く、調停離婚になった場合も調停員や簡易裁判所が間に入ってくれます。そのため比較的弁護士を通さなくても慰謝料請求がしやすい案件として知られていますし、配偶者が納得すれば円満に請求した金額をもらえるケースが多いです。

ただ不倫や浮気相手に対して慰謝料を請求する場合や配偶者が弁護士を立ててきた場合は相手に直接請求はできなくなり、希望した慰謝料を請求できなくなるので注意が必要だとされています。

弁護士を通さずに慰謝料を請求できる案件2:交通事故

また一般的に弁護士を挟んで示談交渉が行われることが多い交通事故案件に関しても、弁護士を通さずに慰謝料を請求することが可能です。こちらの場合は保険会社が介入する場合が多いのですが、その場合は保険会社との話し合いで加害者に慰謝料請求をすることができます。

注意点としては交通事故案件の慰謝料は単純な精神的な苦痛に対するものだけではなく、怪我を負った場合の通院や治療に関する費用も請求することができるという点です。

法律的な知識だけではなく医療的な知識も必要になってくるため、慰謝料の相場も状態によって大きく異なってきます。そのため当事者同士の話し合いでは過剰な請求になってしまったり不当な金額で示談に持ち込まれてしまう可能性があるので、事前に弁護士に相談してから請求した方がいいと言われています。

また加害者側も弁護士を雇ってくる可能性が高いため、その場合は弁護士を挟んでの慰謝料請求に切り替えた方がよいという意見も多いです。

自分で慰謝料を請求する際に知っておくべきこと

もしも自分で加害者に慰謝料を請求したいと考えている場合は、まず自分が請求できる慰謝料の相場や計算方法を理解しておかなければいけません。特に交通事故案件に関しては慰謝料の算出方法が非常に複雑なので、過剰請求や相場よりも下回る請求にならないようにするためには計算方法も把握しておくことが大切です。

また慰謝料を請求するタイミングやどのような物言いで話し合いを行うのかを知っておくと、脅迫罪などで相手から逆に訴えられるというリスクを回避することができます。どんなにこちら側が被害者の立場でも立ち回りによっては加害者になってしまいかねないので、慰謝料請求は慎重に行うことが重要だと考えられているのです。